1. >
  2. >
  3. 災害発生でネットが規制される理由

災害発生でネットが規制される理由

携帯基地局

携帯基地局

携帯電話基地局の停波

災害が発生したとき、家族や身近な親しい人達の安否が一番に気がかりになります。
相手が助かっているか確認したり、自分が無事であることを早く知らせて心配をかけないためには、携帯電話が役に立ちます。

2011年3月11日に発生した東日本大震災のときは、被災地内外で電話の本数が急激に増加しました。
被災地内だけでなく、その他の地域でも通話や通信がスムーズにできなくなる現象の輻輳(フクソウ)が起きました。
インフラ全体の影響を抑制する目的で、各携帯電話キャリアは被災地への通信や通話を一時的に規制しました。

翌3月12日12時には、多くの携帯電話の基地局が停波におちいっていました。
停波になった原因として考えられるのは、電力が供給されなくなったことによる停電です。
東日本大震災では、福島第1・第2原発に尊大な被害をこうむっていたことが、電力不足の大きな原因になりました。

多くの加入電話の回線が、使用できない状況になりました。
陸上ケーブルの断線による通信が不可能になり、海底ケーブルも損傷や破損をするなどの被害が確認されています。
携帯電話だけでなく、固定電話も使用が妨げられてしまいました。

災害用伝言版の活用

災害発生時に固定電話がある場所にいなくても、インターネット回線さえあればどこからでも利用できる携帯電話は心強い連絡手段です。
しかし、災害時に通信規制がかかってしまうと、連絡をしたい相手と電話で通話すること困難になります。

音声通話は回線を占有しやすくなりますので、データ通信でやり取りした方が無難です。
データ通信のパケット方式は、音声通話よりも回線占有率が低いのですが、さらにメールではなくて災害用伝言版を利用した方が確実です。

Web上のサービスはサーバーが被災地以外のエリアにあり、アクセスを自主的に行います。
サーバーが被災地以外にあることで、確実にメッセージを伝えられる確率がアップします。

災害用伝言版の操作は、自分の安否情報と電話番号の登録を行います。
メッセージを確認したい相手は、伝言を残した人の電話番号を入力します。
災害用伝言版の提供はそれぞれのキャリアが設けたものですが、携帯電話会社が異なる人と安否確認をしたい場合でも、検索できる仕組みになっています。

キャリアに関係なく、電話番号がPHSでも携帯電話のものでも利用可能ですから、災害発生時備えて、使い方を予習したり、連絡を取り合いたい相手と話し合ってみてはいかがでしょう。
東日本大震災では被災したエリアが広範囲に及んだことで、アクセスが大量に集中し、やり取りが困難になりました。
そうした想定を上回る災害への対応が、今後求められます。